*法人化の闇 −階級権力の翼賛奉仕機関としての大学−

カミツキーです。

京都大学桂キャンパスへの匿名の寄付者による桂図書館寄贈の話がかわされるようになって以来ささやかれてきた暗い噂がついに明るみに出る日がやってきた。

酒の席において京大新聞から聞き、ある席では学内のある司書さんが「京都大学はもらってはいけないところからもらってはいけない金をもらおうとしている」と苦々しげにつぶやいたあの話がついに明るみに出る日が来たのだ!これから次々と明かされていくことを期待してやまない。
本題に入ろう。次の記事を見て欲しい。


http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200708240022.html
京大大学院教授に高級腕時計 入学前の研究生が面接後に
2007年08月24日

 京都大学大学院工学研究科の教授(59)が、入学前の研究生から約130万円相当の高級腕時計を贈られていた疑いが浮上し、同大学は教職員倫理規定に抵触する可能性があるとして学内に調査委員会を設置した。この研究生は、パチンコ攻略法などの情報提供会社「梁山泊(りょうざんぱく)」(大阪市)の株価操作事件で起訴された投資顧問会社元役員(41)=公判中=で、教授は研究生の合否を決める面接審査などに立ち会っていたという。

 関係者によると、元役員は05年、教授が受け持つ建築学専攻の研究生に出願。面接審査などを経て、合格した。元役員は合格後、教授と会食した際、高級腕時計1個を贈った疑いが指摘されている。

 同大学の出願要項などによれば、研究生は出願前に、指導教員となる教授の内諾を得る必要があり、その後、書類審査や、必要に応じて論文や面接の審査を行う。この教授は、元役員の願書に内諾印を押し、05年2月ごろ、学科長らと元役員の面接審査に立ち会ったという。

 一方、京都大大学院工学研究科は今月16日、教授の金品受領などの疑惑について調べる調査委員会(委員長・西本清一研究科長)を設置。同大学の教職員倫理規程は、利害関係者から金銭や物品、不動産の贈与を受けることを禁止。違反すれば程度によって懲戒処分の対象になるという。

 教授は、日本建築学会賞芸術選奨文部大臣賞などを受賞した建築家としても知られ、97年6月に同大学院工学研究科教授に就任した。また京都市内で建築設計事務所を実質的に経営。この事務所に勤めていた男性は今年5月まで、元役員が取締役だった投資顧問会社(東京都港区)で代表取締役を務めていた。

 元役員は今年3月、梁山泊の元幹部らが大証ヘラクレス上場の会社株の仮装売買を繰り返したとされる事件で指南役を果たしたとして、証券取引法違反罪で起訴された。



記事中では名前が伏せられているがこの教授は高松伸
都築響一の「バブルの肖像」や洛中建築膝栗毛隊の「京都現代建築ほめ殺し」でも扱われているあの高松伸である。
投資顧問会社元役員はライブドアの裏帳簿係といわれた川上八巳である。

その司書さんはこうも言っていた「図書館の設計なんかした事もない教授が最初から設計者として寄付者から指名されている」と。
この記事により人脈的なものもある程度わかる。


さてではこの記事の何が問題か。
汚職が問題か。それもある、だが本質はそこにはない。

最大の問題点は法人化により寄付制度が本格的に整備され、それを利用して一企業のマネーロンダリングがなされようとした点にある。
そう学内事情通の間ではずっと脈々と「桂図書館はライブドアの裏金作りだ」とささやかれていたのである。
今回このことの一端が明るみに出たのだ。


このことを九分九厘知りながら寄付を受け入れた京都大学執行部(の特に保守派=文部科学省派といってよかろう)の責任は極めて大であると言わざるを得まい。
マネーゲームでモノを作ることなく大金を作り、時の権力者に媚を売り選挙に立つような輩の裏金作りに積極的に関わり、また巧言令色を以って時の政財界に迎合し、戦争や労働者からの徹底した収奪によりその力の増大を訴えるような言説を作る教授たちのいる大学。
どこに真理を求める姿があるのだろうか。
このような大学は徹底的に解体するしかない。


桂図書館の件は学内情報並びに各メディアからの情報が取れ次第追跡して取り上げたい。
なお堀江の逮捕後しばらくして桂図書館寄贈の寄付者の意向による中止が発表された事を附言しておく。
ちなみに統一教会のフロントサークルである「京大学生新聞」(まともな学内メディアである京都大学新聞と混同しないように注意)は反対者による「怪文書」(ビラのこと)のせいではないかと書いていた。
カルト諸君は困ったものである。