紀元節粉砕!


今日は午後から京都会館にて、天皇制の強化を許さない京都実行委員会主催の集会とデモに参加した。
集会の名前は「紀元節・日の丸・君が代」とたたかう2.11京都集会というものだ。今日びこのような集会だけでなくデモもする、というのは珍しいらしい。講師は、「沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会」の服部良一さんで、演題は「沖縄の怒りと米軍再編、そして靖国訴訟のいまー国会の動向からー」。仕事柄全国の実態を把握しておられ、その報告は生々しい。とくに、岩国市長選に関しては現地を訪れたこともなく、運動の様子も分からないので参考になった。
報告の中心は、教科書問題に関するものであったが、印象に残ったのは米軍再編に用する費用の問題だった。前から知っていた数字ではあったのだが、今朝の「京都新聞」を読んでいて目にとまった記事と改めて結びつけて考えたからだ。「検証 岐路の瞬間」というのがその記事である。そこでは農業政策と題して先の参議院選挙において一人区の勝敗を分けたとされる、自民党民主党の農業政策が取り上げられている。すなわち、自民党は自らの票田であった農村に対し、これまでとは異なる構造政策を打ち出したが、民主党の「農林漁業再編プラン」のアピール力の前で、全く支持を失ってしまった。そうした状況をみて、自民党はふたたび「なりふり構わぬ補助金」政策に走り出し、農政は「振り出しに戻」った、と記事は述べる。
当該記事で印象に残ったのは、全国農業協同組合中央会から自民党比例代表に立候補した山田俊男が「民主党案は一兆円もかかる。財源はない」といくら農民に訴えても、農家はうなずかなかった、という部分である。

当然である。たいていの農家はグアムに米軍を移転させるために日本の税金から七千億円支出するということや、辺野古に新しい基地を建設するために一兆円かかるなどということを何らかのかたちでメディアで触れているはずである。農民はアホではない。
「財源はない」といっておけば、いくらでもごり押しが通ると思っている政治家に対し、私たちは何度でも批判を加える必要があるだろう。
辺野古基地建設反対闘争の過程で、海を守ること、それは一つのスローガンとなった。奪われる事態を前にして多くの人々が、その持つ意味を捉えなおす経験をしたのではなかっただろうか。
この過程を米軍再編という超国家レベルの単位で考えるならば、またそこで土地の問題をあえて基盤とするならば、そこに日本の農地の問題も加えても暴論ではないだろう。
グアムの土地に米兵の利用する基地をつくることのほうが、自分の暮らす国の農地を維持することより重要なのか。それが食育基本法*1などと押しつけがましいことこのうえない法律を作った政府・自民党公明党の主張していることである。

屋内企画終了後、河原町仏光寺までデモ。今日は久々にすかっと晴れて気持ちの良い日だった。こんな日のデモは楽しい。誰を支持するだのなんだので見解が分かれたり、ほんまに腹立つことも多いけど、デモを一緒にやると、そうした自分たちの「外」への意識が強くなり、なんとかやっていかなあかんなぁという気になる。やっぱりデモまで参加してよかった。
成瀬
(写真と本文は全く関係ありません)

*1:例えば、「第三条 食育の推進に当たっては、国民の食生活が、自然の恩恵の上に成り立っており、また、食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについて、感謝の念や理解が深まるよう配慮されなければならない。」など参照