G8サミット反対・二度と来るな!

どうも、最近連投ぎみのyamaneです。札幌での不当逮捕のニュースにあまりにも腹が立ったので、個人的にビラ撒きをしようと思って個人ビラを作成しました。

ふつう反戦生活でビラを作るときは、まず文章の叩き台を作る人がいて、それに会議で意見を出し合って担当者が最終稿を書き上げ、デザインはまた別の人が担当し、それぞれできあがった原稿を印刷担当の人が受け取って印刷します。こうして数人がかりで2週間ぐらいかけて作るわけですが、一人でこれだけの短期間でビラを作るのなんて滅多にないことだったので、作るだけでぐったり疲れてしまいました。もう自分でビラ撒きする元気がありません(本末転倒)。

そういうわけで今回作ったものは、反G8を表明する言説が少しでも世の中に増えればいいよなということで、ネット上にアップロードするだけにしておきます。反戦生活で検討したビラではないのであくまでyamane個人が製作したものです。フリー素材というにはあまりにも汎用性がなさすぎなんですが、使用例として、ダウンロードして、会社とか家族の使うパソコンのデスクトップの隅っこにこれ見よがしに保存しておいて多数の人に見てもらう・・・とかどうでしょう。・・・駄目か。
今度からもうちょっと汎用性のあるもの、パソコンのデスクトップ絵とか携帯の待ち受け画像とか、着信音とか、そういうのを目指します。

ダウンロードはこちらから。
http://hansen-seikatsu.hp.infoseek.co.jp/g8a.pdf
http://hansen-seikatsu.hp.infoseek.co.jp/g8b.pdf

(内容)
G8サミット反対!

G8サミットってなに?
G8は「Group of Eight」の略、サミットは英語で「頂上」を意味し、権力を持った最富裕国の政府首脳の行なう国際会議のことをいいます。サミットは1975年にフランス・西ドイツ・イギリス・イタリア・アメリカ・日本の六か国がG6として集まりを持ったことに始まります。その後サミットは議長国を持ち廻りにしながら毎年各国で開催され、現在ではカナダ・ロシアを加えた8ヶ国で形成されるようになりました。2008年の議長国は日本で、7月7日から9日まで北海道洞爺湖にあるウィンザーホテルで開かれています。
ところがサミットは国際法の根拠を持たない全く「非合法」で「私的」な集まりなのです。民主的な手続きを踏まえないトップダウン式の決定により、私たちの生活にまつわる様々なことが左右されてしまうのです。国際的な問題の取り決めは本来国連の枠組みで決められるべきことですが、G8はそうした国際的な合意を形骸化させ、最富裕国が自分たちに都合のいいように取り決めをします。このようなシステムを民主主義と呼ぶことは到底できません。

G8サミットのめざすもの
サミットの初期にはケインズ主義の立場から国際通貨制度の危機をいかに乗り越えるかという議論がなされましたが、79年東京のサミットを転機にそれは新自由主義と呼ばれる政策への劇的な転換を果たすことになります。新自由主義は国際間貿易の規制緩和市場経済介入の消極化、社会保障・公共サービスの削減など国家がそれまで担ってきた役割を放棄し、国家の役割を軍備・警察による治安機能に集中することを目指す一連の政策です。
新自由主義は個人の自由や社会的公正・官僚主義の解体を求めることで同意形成を行い、先進各国の支配的な政治思想となりました。日本では「中曽根臨調」「橋龍行政改革」「小泉郵政民営化」という形で、自由化・規制緩和・民営化などの言葉をキーワードにして導入されてきました。
これによって中間層は貧困層に転落し、貧困層はより貧しい生活を送ることを余儀なくされ、多国籍企業に従事する一部の豊かな人々だけがより豊かになる社会がつくられてきました。蔓延する貧困により社会は不安定になり、福祉ではなく警察と軍隊が治安維持をより積極的に担うようになります。これが一体幸福な社会と呼べるのでしょうか。

G8サミットのもたらすもの
サミットの本当の主旨は新自由主義の推進ですが、一般にはサミットの主要議題として当たり障りのない内容が挙げられ宣伝されます。今年の洞爺湖サミットでは表向きには環境問題が一番の焦点になるとされています。しかし世界の二酸化炭素の排出量の三分の一は商品輸送のために発生しているのです。もし本当にG8が環境問題に真面目に取り組むというのなら、貿易の自由化と拡大を推し進めるのではなく縮小を目指すべきなのではないでしょうか。
G8によって推し進められた新自由主義政策は世界的な食糧不足と飢餓という深刻な問題を生み出しました。イラク戦争に端を発する石油の、バイオ燃料を引き金とした穀物の原料の高騰は、投機を原動力として急激に原料価格高騰問題に発展しました。他方で安値合戦が展開され、労働力の安い国からの穀物を買い付けが日本の農家の経営を圧迫しています。米国では殺虫性トウモロコシなどの遺伝子組換え(GM)作物の生産を余儀なくされ、耐性害虫の増加によってより強力な殺虫性作物を生産する悪循環に陥っています。
G8サミットは要人警護の必要性から、開催地において過剰なまでの治安強化を行なっています。コインロッカーの使用停止、職務質問、検問などを行なうことで、地元住人の正常な生活活動を妨害します。G8のもたらす害悪の一つにはこの過剰な警備体制が挙げられるといっても過言ではありません。
7月5日の札幌デモではあくまで非暴力で反対行動がとられましたが、警察はデモ申請への許可を出したにもかかわらず、デモ途中で急に車両を取り囲み、車両の窓ガラスを警棒で叩き割って引きずり出し、運転手、DJ、ロイター通信カメラマンら4人を不当に逮捕しました。これは明かな狙い撃ちであり、不当な抑圧であるといえます。
G8のもたらす寡頭政治に、新自由主義政策に、生活破壊に、格差社会に、搾取の増大に、環境破壊に、私たちは断固として反対します。

もっと知りたい人のために
ブックガイド
ATTACフランス編,2008「徹底批判G8サミット その歴史と現在」コリン・コバヤシ/杉村昌昭訳,作品社
デヴィッド・ハーヴェイ著,2007「新自由主義 その歴史的展開と現在」渡辺治監訳,作品社
A・ネグリ/M・ハート著,2005「マルチチュード <帝国>時代の戦争と民主主義」上下巻,水嶋一憲/市田良彦監訳,NHKブックス
ウェブサイト
No G8 Action Japan http://media.sanpal.co.jp/no-g8/
G8サミットを問う連絡会 http://www.jca.apc.org/alt-g8/
反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会 http://renrakukai.blogspot.com/
札幌サウンドデモ7・5救援会 http://j5solidarity.blog116.fc2.com/
(yamane)