G8現地行動報告IN豊浦

サパタ
G8に直接抗議を行うため、オルタナティブビレッジの豊浦にキャンプに行ってきた。詳しい報告は報告会でやりますが、とにかく行ってよかった。正直、毎日会議とデモストレーションをするだけになるとは、行く前は想像していなかった。しかし夜の9時から延々次の日の2時まで続く会議を毎日経験したが、刺激的で全然苦にならなかった。むしろ毎日何か新しいことが起きているという興奮がある。次の日の行動やキャンプの運営の多くの事を、毎回100人以上集まって(その内3分の1以上が海外から来ている)決めるという、ありえない意思決定の方式にテンションは上がった。海外のアクティビストと、あれほどまで密度の濃い議論と、強度のある言葉のやり取りができたことは本当に自分の財産になったと思う。その議論の結果が次の日の行動に反映され、22キロのマラソンデモや最終日の全キャンプ合同デモに結実していった。まるで予期されていない物語をアドリブで演じた、役者のような気分だった。
デモも最高に盛り上がった。海外のアクティビストのコールの多彩さや、ダッシュで走り抜けるデモスタイルは京都でも実践するべき。コールを誰かが叫べば皆がそれを繰り返し、時には警察とぶつかり、時には警察をおちょくる。旗を思い切り振り回す奴もいれば、疲れたら大声で歌ったり、ドラムを叩いて全員を鼓舞する。150人ぐらいの少数のデモだったが、強いインパクトと存在感を放っていた。
ただ気になったのが、警察が強力な裁量を持ち、様々な場面で運動を抑圧してくる状況だ。デモ以外でキャンプ参加者が集団で出かけようとしても、キャンプから数百メートルの地点に機動隊が道路を封鎖し、一切通らせなかった。私たちに移動の自由はなかった。警察の横暴をみなが非難した。明らかになったのはデモ行進を歩くことでしか、みんなでキャンプ地を出る手段がないということだ。デモを行っても、一車線に制限され、機動隊の圧力で押し込められながら、デモをせざるを得ない。そのような政治空間しか獲得できていない日本の現実の運動の力関係の弱さを感じた。日本は警察国家=POLICE STATEだという巨大なバナーを作る参加者もいた。
それでもこの反G8アクションで作りあげたのは、新自由主義グローバリゼーションに対抗するグローバルな運動をこの日本で本格的に起動させたことだ。現地だけでなく、札幌、東京、横浜、大阪、京都、神戸、福岡など日本中で「新自由主義グローバリゼーション」という共通の敵をみなが口にしていた。グローバルな階級闘争の新たなサイクルが出現したのだ。「われわれはどこでもいる」のであり、そして今ここで行われている抵抗がその可能性の表現なのである。
来年はイタリアのサルディーニャ島らしい!一ヶ月前から是非きてくれとイタリアからきたやつが言っていたので、今年いけなかったやつは参加した方がいいかも。

ps会議のファシリテーターと山谷の人達には本当に感謝!彼/彼女がいなければキャンプは存在できなかったか、こんなにいい物にはならなかったと思う。
海岸を歩くデモ

22キロのデモの途中の山道を歩く

CNTの旗を振る

デモの休憩中に泳ぐ参加者

デモの終点でバナーを掲げる

自分達のキャンプのテント

ガスマスクをして歩く

北海道の各地で検問をする警察

デモについて来る8台の機動隊車両