テレビ

普段古館いちろーとか好きではないので、報道ステーションはみないんだけど、昨日は仕事の途中流れていたのでけっこう見ていた。
昨日は全国学力テストの報道が印象的であった。これはやばいだろ、と思う。
小学校六年生と中学3年生の児童全員に、一律の学力テストを受けさせるというものだ。そもそも発想がどうしようもない、と思ってしまう。競争させられなければ勉強しないという人間観が浅ましい。
東大とか京大とかでて国家官僚になろうと思う人間が考えそうなことである。ずっと競争して一生懸命「お勉強」をしてきたのだろう(小・中・高・大・国家公務員一種・昇進試験…)。確かに、競争をすると努力する層がある程度いるのは事実だ。勉強をして、点数があがって、順位があがっていくのを見るのは、ロールプレイングゲームで経験値を積むような快感がある。しかし、それでは、受験が終った瞬間あっというまに学ぶことをやめると思う。そもそも、それに先立ってほとんどの人から学ぶことそのものへの意欲を奪うと思う。自分のやることじゃねぇな、むいてないな、みたいな。これが一番悲しい。僕はもちろん学校で教師をやっているわけではないし、今のところ子どもがいるわけでもないんだけど、運動とかをする上でも、分業体制のはっきりした官僚制を備えた、教条・ドグマのある程度確立した運動を拒否するならば、いつまでもいろいろなことについて学び続ける気持をもつことが必要になってくる。でも、順位付けとかはその気力を奪う(一方では思い上がりが、他方では劣等感が)。今度、京都で開催される教育問題全国集会でも取上げられると思うので、関心がある方はぜひ来てくださいね。
あと、報道で印象的だったのは伊吹の発言で「そりゃ全部のデータがあったほうが良いわけでね。統計学の常識でしょ」というような発言であった。あるカテゴリーの全数調査をしなくても良い、そのための方法論を確立してきた統計学への挑戦なんちゃうんかと思った。子ども総体のことを考えて調査がしたいのではなく、結局、単に順位付をしたいだけなのだ。