選挙が終わって

選挙選挙とここしばらく言っていたので、そのぶん選挙について何か書かなくちゃな、と思う。ちなみに改めてなんですが、このブログは反戦生活関係者が共有管理していて、書かれた意見は検討もなーんにもしてない個人意見です。もちろん企画案内は会議で決まったものです。以下は成瀬の現時点(2007年8月1日)での個人的見解にすぎません。

結論からいって、ほんとうに自公が負けて良かったと思っている。
友人の反応には左派の後退をさしていろいろ嘆く向きもあるが、基本的に良かったと思う。僕たちの今回の運動でも、実際にとにかく反戦反(自公)政府ということしかいってなかったのであり、結果そうなった。大喜びするしかない。
二大政党制、二大政党制といっているが、日本は二大政党制にすら当分なれないだろう。行政機関・司法機関などがあまりにも長い間自民党という一党派との関係を深くしすぎて、利益誘導システムを幅広く深く構築してしまった以上。表面上、二つの大きな政党がのしているように見えても内実は全くない。僕が党派として最低の部類の属するとすら思う民主党が勝ってもそれはそれでいい。多くの人が安倍自公政権に怒った、ということが運動上何よりも重要だ。

そして今回の民主党大勝ちによって、多少の引き抜きで多数維持ができない以上、国会運営そのものがむずかしくなる、というのはほとんどのマスメディアでも言っていることである。僕たちにとっては、今後の争点の大きな一つが「テロ対策特措法」であるということが重要だ。
これからこそ、反戦を訴える諸個人、団体が活動するところだと思う。選挙前に「誰が、ではなく、何が」といったが、民主党も党派としては別段海外派兵にも改憲にも反対していない。政府案よりどうしようもない教育基本法改正案をだしてきたような党だ。しかし、いま「テロ対策特措法」が争点になっていることもまた事実だ。おそらく本質的には容易に妥協するしかない存在である民主党に、最後まで派兵に反対させきれるか、いまの派兵をとりやめさせることができるかどうか、ということ。この<未来>こそがこの選挙で「本当に勝ったのは何だったのか」を遡及的に決定すると僕は思う。つまり、これは「歴史」の問題でもある。起こった出来事の意味を確定させるには、それなりの時間が必要だということ。そしてその分岐は、すぐにやってくる。「生活」「地方(性)」「格差」「貧困」それぞれの範疇をグローバルな視野のもとに再定義していく工夫と実践が引き続き必要だろう。もとから自分たちこそ唯一の前衛!とか思ってるわけではないわけだから、いろんなことをみんなといっしょに考えていきたい。

今回、はじめて選挙に直接関連させて何かやってみようということでデモをしたりいろいろしてみた。やっぱりデモにいって街を歩いているとある程度考えがまとまってくる。反戦運動にとっての目標は、派兵されている軍隊の即刻撤退実現であり、また個別具体的な戦争の問題から「反戦平和」という論理を「対テロ戦争」というグローバルな力と対抗するものに練り上げていけるかどうかということだと思う。また、スタイルについてもいろいろと検討したいことがでてきた。今回、いろいろ一緒にできた人との関係を積み重ねて、さらに新しい関係を作り上げていきたい。

しかし、自民党はほんとうに終わってるな。東京が象徴的だと思う。昔からの地付きの候補が落ちて、あの新人が当選とは。「小泉チルドレン」なんての以降、泥臭い、ムラ的な、自民党のほんとうに恐ろしい部分が削られていっているなぁ。