2008年釜ヶ崎暴動
リンク多数追加しました。6.24
事実経過だけでなく、今回の事を考える上で示唆的だと思った記事なども多数。
大阪西成区、釜ヶ崎で、西成警察署の労働者に対する暴行事件に対する抗議行動が発展し、13日から一週間近く続いている大きな事件となっています。新聞やテレビなどは、サミット前(ちなみに同時期にまさに大阪でサミットの財相会議が行われていた)にこういう事件が起こっていることを隠して国のメンツを守ろうとでもいうのか、報道管制が敷かれているようです。フランス暴動の時もそうだったが、こうも目の当たりにするとショックだ。この異常に報道が無く、限定された情報しかない中、正確な認識に少しでも近づく補助になればいいと思って投稿します。野宿者ネットワークの生田さんの報告にあるように、現在暴動は収束に向かいつつあるようですが、抗議は依然、連日続いています。現場には公安警察が沢山うろついていていると考えられるので,行かれる方は細心の注意を払ってください。西成警察署は、依然謝罪せず、「警察署による暴行の事実は無かった」とうそぶいているようです。、新聞報道では「労働者側のケガは1人」などとされているようですが、これも嘘っぱちです。開いた口が塞がりません。抗議行動の過程で機動隊・警察に暴行を受け、怪我、重傷を負い、入院などしている人も沢山います。放水車の放水を顔にまともにくらって目を潰され、手術が必要な程の重傷を受けた人、肋骨を折られた人もいます。僕も15日ごろから釜ヶ崎に行っていたのですが、目の前で人間が一瞬で機動隊の盾の向こうの闇に吸い込まれ、盾による水平打ちで急所をどつかれ、壮絶なリンチを受ける様子にはぞっとしました。
日雇い労働者が集まる街である寄せ場、釜ケ崎では、日常的にこういう警察による暴力事件が起きていて、治安維持の名の下に労働者に対して行われる人権侵害が常態化しています。西成警察署は労働者をゴミか何かのようにしか考えておらず、何かトラブルが起これば話も聞かずに労働者を署内にひきずりこみ、ボコボコにしてほうり出すようなことは、ずっと起きてきました。釜の中の動きは常にいたるところに設置された数十台の巨大なカメラで監視されており(地区内の野宿者の安否確認をするため行われる夜回りの集約をやっていても、カメラがジジジとこっちを向く)、警察は、暴力団(例えば「手配師」と呼ばれる雇い業者との間に立って違法なピンハネをする業者はほとんど暴力団関係。最近、手配師による労働者に対する暴力事件も頻発している。西成署とヤクザとの関係は癒着・腐敗しており、警察による暴力団に対する贈賄が事件になったりしている。労働者に対する暴力や、運動に対する弾圧が恒常的に行われる中暴力団は放置され、違法賭博やシャブ売りなども黙認されている)と結託して寄せ場の労働者を色々な形で支配しており、常に労働者の怒りの対象としてあり続けてきました。
今回の事件は長年の釜ヶ崎差別を下地にした状況で起きているものであり、正義は釜ヶ崎の労働者にあるということを確認、補足しておきます。
2008年、G8サミットを目前にして、秋葉原では青森出身の派遣社員が人を刺し、釜ヶ崎では暴動が起こりました。人々の鬱積した怒りは限界にまで達しつつあるのではないでしょうか。
・JanJan:大阪・西成で3日連続で騒動−警察署への抗議から発展
http://www.news.janjan.jp/area/0806/0806159727/1.php
・釜ヶ崎〈暴動〉(インディーメディア)resistance action against police in Kamagasaki Nishinari:
http://japan.indymedia.org/newswire/display/4499/index.php
・「野宿者襲撃論」「ルポ最底辺―不安定就労と野宿」などの著者であり、野宿者ネットワークの生田武志さんの報告(リンク先写真多数)
http://www1.odn.ne.jp/~cex38710/thesedays13.htm
・SHINGO☆西成
http://nishinari.exblog.jp/8380006/
http://nishinari.exblog.jp/8383618/
http://nishinari.exblog.jp/8383618/
・Spiders’ Nest フリーター全般労組員ブログ:
# 釜ヶ崎の暴動と秋葉原の事件と
http://d.hatena.ne.jp/spiders_nest/20080619/1213818960
# 反撃の「暴力」を肯定する
http://d.hatena.ne.jp/spiders_nest/20080620/1213911808
・Arisanのノート
# 西成の暴動(?)に思うこと
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080616/p1
# 釜ヶ崎の暴動から受けとる(聞きとる)べきもの
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080617/p1
# 暴動を無条件で支持する
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080618/p1
# 暴動の暴力と自分
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080619/p1
# 留保しないことの意味
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080620/p1
# 活動家と警察
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080620/p2
# やっぱり出てきた、こういう記事
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20080622/p2
・法華狼の日記 かくて万民、万死に値する:
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080616/1213659388
・ブログ「旗旗」釜ヶ崎で暴動が発生中―事態の概要 by 草加耕助:
http://bund.jp/modules/wordpress/index.php?p=437
・サミット財政相会議の取材で来阪していたイタリアのテレビ局が撮ったフィルム
http://www.skylife.it/application/html/732/singolo_mondo_73232.html
http://www.frontierproductions.jp/web_osaka_protests.mov
関連動画で見れますが、数少ない日本の報道は酷いです
ニュースの下部説明(イタリア語)
A Osaka, in Giappone, e scoppiata una violenta protesta della gente che accusa il potere:
"Non sta mai dalla nostra parte". Al G8 l'hanno chiamata la "rivolta del pane",
anche se, in Giappone, non si mangia il pane ma il riso.日本の都市、大阪で、警察権力(国家権力?)を非難する人々による激しい抗議闘争が勃発した!
「警察(日本政府)は今まで一度も私たち(労働者)の側にたったことがない!」
G8では「生活(=pane,通常パンの意)闘争」と呼ばれている。
たとえ日本では一般的にパン(=pane)ではなくご飯(=riso)を食べようとも…。
・六日間の写真:
http://www.gyokokai.org/~gasparo/osakacity/kama_080613.htm
・西成署警察官の暴行に抗議する!(釜パト):
http://kamapat.seesaa.net/article/100520737.html
前日12日の午後3時ごろ、鶴見橋の店で警察を呼ばれ、西成署に連れて行かれた労働者が暴行された経緯は、釜合労がメールやビラで知らせていた通り、以下のようなもの。
当事者となった労働者は、無銭飲食などではなく、つっけんどんな客扱いに不満を言っただけのことだった。で、連れて行かれた西成署の3階の個室で、4人の刑事に代わる代わる顔を殴られ、紐で首を締められ、足蹴りされ、挙句の果てに両足持たれて逆さ釣りにされた。気が遠くなると、スプレーをかけられたと言う。生活保護を打ち切ると脅かされて、その店に近づかないという始末書まで書かされている。
その抗議行動が、13日の夕方5時半から、いつものように、西成署正門前に街宣車を置いて始められていた。ぼくはたまたま大国町に行かねばならない用事があり、それを見ながら通り過ぎていたのだが、打ち合わせが終わった帰りの午後8時半ごろ、出城の交差点過ぎて、南海線のガードに近づくと、機動隊が1個小隊、整列して待機しているのに出くわし、まだやってるのかと思って現場に行くと、300人は下らない労働者が西成署を取り囲んでいる所だった。
街宣による抗議は7時半くらいにいったん終り、いつもなら抗議が終わったら自然に人も引いて行くのだが、今回は激しくなるばかり。
それで、ひょっとして誰か持って行かれたんやないかと思い、知った面々をつかまえて聞いてみると、それはなかった。
抗議していた面々や、暴行を受けた当事者の人とも会い、殴られて腫れ上がった顔や、縄で締められた跡が生々しい首などを見せてくれた。警察の取り調べで紐で首を締めるか?普通。付き添って行った人の話だと、病院の医師も「これはやりすぎや」と言っていたという。
そうした話を聞いている最中にも、「オレもやられた」と話に割り込んでくる人がたくさんいるのもいつも通り。「あんた、よく言ってくれた」と涙を流している労働者もいる。西成署に「覚え」のある人は、いたるところに居る。でも、9時をまわってこの騒ぎはさすがに異常に感じられた。
言っておくが、街宣車の拡声器を使った抗議は、その時間には終わっており、誰も扇動などもしていない。11時ごろ、稲垣さんがマイクを使ったが、それは、労働者同士で起きたケンカを諌めるためだった。
ぼくが着く少し前、正門から若い警官が出てきて、横柄な口をきいたあげくに何人かを殴ったらしく、それで収まらなくなったとも言う。それは、どうやら労働者の対応に慣れない新任の警官だったらしい。すでに署の外に警官の姿はなく、塀の内には投げ込まれたいろんなモノが散乱。付近の路上も惨憺たる有様。相変わらずの西成署のアホな対応にはあきれるばかり。
騒ぎを大きくしているのはヤツらなのである。
やがて焦点は閉じられた正門から北門に移り、門をぶち破ろうとする人垣が大きく波打ってる。ステンレスの頑丈な門戸はそう簡単には破れないし、向こう側には車を置いてつっかえにしているが、シュプレヒコールがあがり、諦めない。一時、白い煙が舞い上がって路上を覆ったので、催涙弾でも撃たれたのかと思ってタオルを口に巻いたが、誰かが投げた消火器が破裂したらしい。
繰り返す怒声とときの声。
ガラスの割れる音。
投げられる自転車。
味方が投げたワンカップが頭に当たったりしてる人はいたが、幸い、こちら側に怪我人は出ていないようだ。
やがて南海線のガード側から待機していた機動隊が近づき、一気に緊張が高まったが、いかんせん人数が少なく、こちらを威圧するつもりはハナからないと分かると、勢いづいた労働者が、門から署内に入ろうとする機動隊に逆に襲いかかり、門のところで乱闘が繰り広げられた。ぶちのめした隊員からジュラルミンの盾やヘルメットを奪って走る若い労働者たちもいる。
その門が開いた時の乱闘で、若い機動隊員が倒れた。そいつを「重傷や」と言って、目の前を運んで行ったのは、こちら側のEとK。
完全に意識不明で、放っておくとリンチになりかねないので、助け出したのだ。彼らは正門付近に固まっていた仲間の機動隊員に話し掛け、そいつを中に入れて「敵に塩を送る」と、悠々と引き揚げてくる。中に入った機動隊は、隊列を組みなおして、一度外に出ようとしたが、ワンカップの集中攻撃を浴びて、あえなく引き下がった。
この日はG8サミットの財務省会議の初日。機動隊の主力はおそらくそちらの警備に出払っているのだろう。30人くらいではどうにもならない。労働者は状況をよく知っているし、「訓練不足のヤツラを回してきやがった」とうそぶく人もいる。
それを思うと、なんでわざわざこんなタイミングに、こんな騒ぎを起こすのか。全く西成書の愚かさに、あきれるばかりである。こうなる前に、署長なり誰か出てきて、素直に謝ればよいのである。
久々というか、ここ数年の西成の騒ぎの中では、空前の怒りが燃え上がっているように感じられた。それに、釜でもだんだんと目立たなくなっていた若い労働者が物凄く元気だったのも印象に残った。
ウチは、現場から自転車で15分くらいのところなので、日付が変っても、ヘリが飛ぶ音が聞こえていた。深夜のNHKのローカルニュースによると、警官4人が怪我、逮捕者は7人。いずれも公務執行妨害か、建造物不法侵入。原因については、飲食店でトラブルを起こした労働者が取調べを受けたことをきっかけに、地域の労働組合が呼びかけて騒ぎが始まったとし、労働者が警官に暴行を受けたことはひと言も言っていなかった。
以下は当日のうちに、とりあえず検索してみた記事。
記事を読んで、何がなんだかよく判らないのは当たり前で、こちらも報道管制が敷かれていることは確か。各社の記事とも原因については何も判らないばかりか、労働者側が一方的に騒ぎ起こした印象を与えるものとなっている。朝日が比較的正確だが、やはり警察が暴行の事実を認めていないとそのまま書いている。
産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080613/crm0806132318046-n1.htm
読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080614-OYT1T00082.htm
朝日
http://www.asahi.com/national/update/0614/OSK200806130096.html
労働者の方も11時を回ると、さすがにドヤの門限に合わせて引くだろうし、最終的には動員された機動隊は100人を超えたようで、数で圧倒していったようだ。サミットで忙しいのにご苦労さまなことだ。
それに、意識不明となった若い機動隊員は、少なくとも発表にある「軽傷」とは思えなかった。メットと盾を奪われ、「ヤラれた」と言えないのも機動隊の「メンツ」なのかどうか。そうだとしたら、それもくだらない。
もちろん、ぼくも自転車は投げない方がいいと思う。当たったらイタいし、投げられてスクラップになる自転車もカワイソウ。なにより、それで生活費稼いでいる人にとっては大きな痛手だ(主に西成署北側の塀に沿って止めてあった自転車が投げられたり、バリケードがわりにされた)。
でもね、何でここまでみんなが怒るのか、ということに目を向けないと、問題は永遠にどうどうめぐりなんだろう。何でみんな、1人の仲間が受けた仕打ちを自分のことのように怒れるのか、それだけ「覚え」がある人が多いことに他ならないということだから。
ところが、それを「13日の金曜日」に引っ掛けて、「また暴動だ」「暗黒再び」などと面白おかしくはやし立てるだけでなく、「騒ぎ」は常に「西成」の「労働者」から起きる=アブナイ街「西成」というステレオタイプに人を導く言説には、タテマエやメンツで平気でウソをつく警察へのそれと同じくらいの怒りをぼくは感じている。
しかし、多分事後弾圧はあるはずで、持ってゆかれた人の救援もさることながら、これから逮捕されるかも知れない人のことも考えておく必要があるとは思う。
・釜ヶ崎解放会館(釜ヶ崎地域合同労働組合・釜ヶ崎炊き出しの会)より(14日)
6 月12日午後2時ごろ、鶴見橋商店街のお好み焼き屋に行った労働者は「4時に来るからお好み焼きを焼いておいて」と女性店員に700円を渡しました。店員が「わかった、わかった」とつっけんどんに言うので「なんでそんな言い方されるのか」と内心カチンときましたが黙って立ち去りました。
4時ごろお好み焼きを受け取りに行ったとき、さきほどの態度に納得いかず苦情を言ったところ、店員は「営業妨害だ」と言つて警察に電話しました。労働者はパトカーが来るまでの間も、また到着したパトカーの署員にいきさつを話すときも、お好み焼き屋の道路向かいに立っていました。労働者はパトカーの署員にいきさつを話しましたが、そのまま西成警察に連れて行かれました。
どうでも言い話ですが、店員は労働者に700円を返しましたが、注文のお好み焼きを作っていたかどうかもわかりません。お好み焼き屋は労働者の話をまともに聞く気がなく、ぞんざいな態度をとったのです。お好み焼き屋に問題があります。
パトカーに乗せられた労働者は西成警察署の3階の個室に連れて行かれました。イスに座っていたら4人の刑事に変わるがわる顔を殴られ、紐で首を絞められ足蹴にされ、気が遠くなるとスプレーをかがされ、気がつくとまた暴行。挙句の果ては両足持たれて逆さ吊りにされました。1人の人を寄ってたかって暴行したのです。暴力飯場、しのぎ(路上強盗)もひどいけど、西成警察はそれよりもつとひどい。
また、労働者は刑事から「生活保護打ち切ったろうか。『今後そのお好み焼き屋には近づかない』と始末書書いたら打ち切らん」と言われ、始末書を書かされています。
昨日、西成警察署前に多くの労働者が結集して「暴力警官は謝罪せよ」「署長は出てきて謝れ」と抗議しました。抗議行動は9時間行われ、負傷した労働者は救急車を呼んで病院へと向かいました。さらなる西成警察署の暴力弾圧に負けず、労働者の団結で最後まで闘いぬきましよう。
なお、抗議行動で不当に逮捕された人については弁護士の接見等救援の体勢を早急に取ります。
2008年6月14日
・釜ヶ崎解放会館より(17日)
(以下)
西成警察署の警察官による労働者への暴行に対し、6月13日から毎日午後5時30分より西成警察署前で抗議行動を行ってきました。
いきさつは以下のビラの通りです。
抗議行動二日目の14日には、釜ヶ崎銀座通りに放水車が出動し労働者に向けて放水。放水の直撃を受けた労働者から「右目がつぶれ見えなくなった」と、入院先の病院から16日組合事務所に連絡がありました。高圧な放水を何度も発射され、自転車も人も吹っ飛んでいます。それほど威力のある水を発射するとは、釜ヶ崎の労働者を人間と思っていない表れです。大阪府警は西成署と同じくらい日雇労働者を差別しています。
全国からもぜひ抗議の声をあげていただきたいです。どうぞよろしくお願いします。警察権力による暴力弾圧に対し、共に闘いましょう。
抗議先
大阪府警本部 本部長 縄田 修
大阪市中央区大手前3‐1‐11 電話 06(6943)1234
大阪府警西成署 署長 乾 一英
大阪市西成区萩之茶屋2‐4‐2 電話 06(6648)1234
いきさつ
6月12日午後2時ごろ、鶴見橋商店街のお好み焼き屋に行った労働者は「4時に来るからお好み焼きを焼いておいて」と女性店員に700円を渡しました。店員が「わかった、わかった」とつっけんどんに言うので「なんでそんな言い方されるのか」と内心カチンときましたが黙って立ち去りました。
4時ごろお好み焼きを受け取りに行ったとき、さきほどの態度に納得いかず苦情を言ったところ、店員は「営業妨害だ」と言って警察に電話しました。労働者はパトカーが来るまでの間も、また到着したパトカーの署員にいきさつを話すときも、お好み焼き屋の道路向かいに立っていました。労働者はパトカーの署員にいきさつを話しましたが、そのまま西成警察に連れて行かれました。
どうでもいい話ですが、店員は労働者に700円を返しましたが、注文のお好み焼きを作っていたかどうかもわかりません。お好み焼き屋は労働者の話をまともに聞く気がなく、ぞんざいな態度をとったのです。お好み焼き屋に問題があります。
パトカーに乗せられた労働者は西成警察署の3階の個室に連れて行かれました。イスに座っていたら4人の刑事に変わるがわる顔を殴られ、紐で首を絞められ足蹴にされ、気が遠くなるとスプレーをかがされ、気がつくとまた暴行。挙句の果ては両足持たれて逆さ吊りにされました。1人の人を寄ってたかって暴行したのです。暴力手配師、暴力飯場、しのぎ(路上強盗)もひどいけど、西成警察はそれよりもっとひどい。
また、労働者は刑事から「生活保護打ち切ったろうか。『今後そのお好み焼き屋には近づかない』と始末書書いたら打ち切らん」と言われ、始末書を書かされています。
不当逮捕した仲間を即時釈放せよ!
13日西成警察署前に多くの労働者が結集して「暴力警官は謝罪せよ」「署長は出てきて謝れ」と抗議しました。14日にも釜ヶ崎労働者の西成署に対する抗議行動が続けられました。それに混じって地域内外の若者も参加する姿が見られました。人権無視も甚だしい西成警察に対して釜ヶ崎の労働者が団結して声をあげる姿を目の当たりにするのは久々のことです。
しかし、二日間で少女1人を含めて14人もの不当逮捕者が出ています。釈放された人の話によると、機動隊につかまり引きずり込まれるとその場で殴られ、踏んだり蹴ったり引きずられたりして、盾の水平打ち等の暴行を受けたそうです。西成署の中に連れ込まれると10人くらいの労働者が正座させられており、ちょっとでも膝をくずすと怒鳴りつけられたとのこと。拷問のような仕打ちです。組合は救急車を呼んで病院に同行しましたが、50代のその労働者は病院の待合室でも警察から受けた暴行に対する恐怖におびえていました。
暴力警察の体質は一向に改まっていません。これに対しては労働者はひるむことなく団結して抗議行動に参加することが重要です。釜ヶ崎労働者の敵は、暴力手配師や暴力飯場、しのぎ(路上強盗)に加えて西成警察署と、いわば悪の4兄弟となりました。
さらなる西成警察署の暴力弾圧に負けず、労働者の団結で最後まで闘いぬきましょう。
なお、抗議行動で不当に逮捕された人については弁護士の接見等、救援の体勢を早急に取ります。不当逮捕されたら「釜ヶ崎地域合同労働組合の指定する弁護士を入れてくれ」と警察官に伝えてください。組合は大阪弁護士会の刑事当番弁護士の接見を依頼しましたが、氏名、生年月日がわからないと警察に妨害され弁護士の接見が難しいとのことです。知人、友人が逮捕されている人で氏名、生年月日が分かっている人は組合に連絡して下さい。
「銀座通りで放水車による放水の直撃を受け右目がつぶれ見えなくなった」と負傷した本人から連絡があった。2週間の絶対安静でその後手術が行われる予定。見えるようになるかどうかは今のところわからないと医者が言っている、とのこと。
見ていた人は分かったと思うが、あんな高圧で放水されると自転車はおろか人間も吹っ飛ぶ。それほどの威力がある。オモチャの水鉄砲とは訳がちがう。人間に向けて発射するなんて大阪府警は西成署と同じくらい日雇労働者を差別している。許されないことです。6月14日土曜日午後10時半ごろの出来事です。目撃者がおられましたらぜひ連絡して下さい。
組合は社民党府会議員の小沢福子さんに、大阪府警が人に向かって放水しないよう申し入れることを依頼しました。
また、14日に機動隊に逮捕された人の知人から連絡が入り「氏名、生年月日がわかるので弁護士接見をしてもらいたい」ということでしたので大阪弁護士会の刑事担当弁護士に接見を依頼したところ、その直後に釈放されたことがわかりました。
西成警察署に逮捕されている人の接見や、西成署で暴行を受けた人が大阪弁護士会に人権救済を求める準備も弁護士と進めています。
差別されない釜ヶ崎をめざし、これからも共に力をあわせてやっていきましょう。
2008年6月17日
・釜ヶ崎解放会館より(19日)
大阪府警・西成警察署は不当逮捕した仲間をすぐ返せ!
暴力警官は労働者に謝れ!
「警察の取調室で、寄ってたかって暴力をふるわれた」と組
合に助けを求めて来た労働者。紐で首を締め付けられたという
生々しい傷跡を見せられて、知らん振りする人がいますか?
暴力をふるった警官に謝罪を求めることは当然でしょう。
ところが西成警察署は謝るどころか、逆に抗議する労働者を
次々と捕まえて、警察署の中でリンチを加えているのです。「
肋骨を折られた」「背中を盾で水平打ちにされた」と何人もの
労働者が組合に訴えてきました。西成警察署は恐ろしい暴力警
察だということがよく分かります。
そのうえ、大阪府警は放水車を銀座通りに出動させ、高圧の
水を発射して労働者をふっ飛ばしました。直撃を受けて吹っ飛
んだ労働者は、当時の記憶が飛んでしまいました。右目を潰さ
れた人もいます。
稲垣委員長の不当逮捕糾弾!
この間の抗議行動で20名近い労働者が西成警察署に不当逮
捕され、昨日は組合の稲垣浩委員長も道路交通法違反容疑で大
阪府警に身柄を拘束されました。
稲垣浩委員長を逮捕することで、取調室でのリンチ事件を闇
に葬ろうと企んでいるのでしょうが、私たちはこの事件を決し
てうやむやにはしません。大阪府警と西成警察署の責任を追及
していきます。
友人、知人が不当逮捕されたと言う人、またこの抗議行動で
負傷したと言う人は、組合まで連絡してください。負傷者への
対応と不当逮捕された人達の救援活動を開始しています。団結して、大阪府警・西成警察署の暴力弾圧と闘っていきまし
ょう。
2008年6月19日
以上、
釜ヶ崎地域合同労働組合・釜ヶ崎炊き出しの会
いながきひろし事務所 大阪市西成区萩之茶屋2-5-23
■釜ケ崎解放会館 電話 (6631)7460
のビラからの引用でした。