反戦生活・韓国徴兵拒否企画

〜21世紀のみんなのいやなこと〜



【日時】12月6日(土) 3:15pm開場 3:30pm開始
【場所】京都大学文学部新館第一演習室http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
【資料代カンパ】500円(応相談)
【主催】反戦と生活のための表現解放行動
Eメール: hansen-seikatsuアットhotmail.co.jp
ブログ: http://d.hatena.ne.jp/posada/


★この企画は東京のPANDAの企画と連動しています。詳細はhttp://panda1panda2.web.fc2.com/_3rd_event.htm


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私はどうして軍隊をなくそうとするのか?
姜 義錫(カン イソク)

 私は争いが嫌いだ。人々が調和して平和に暮らすこと、それが素朴な夢だった。しかしTVの報道では事件・事故、血で染まった戦争と紛争が絶えることはない。何よりも理解できなかったことは、それらが堂々と電波に乗って放映されているにもかかわらず、誰もそれをやめさせることができないという無力感だった。

 小学生の頃、サッカーの試合でオフサイドかどうかでもめたら、妥協すれば喧嘩は終わった。しかし人権は妥協することができない。高校時代に、学内で宗教の自由を叫んで厳しい対立が続いたが、私にとってそれは当たり前のことで、特別なことではなかった。しかし4年経った今もミッションスクールで宗教教育を強制される姿を見て、私が願った調和して平和な世の中が、幼い頃に思ったほど簡単にできるものではないことが解った。それでもなお、それを求めるのは私にとって当たり前のことで、軍隊問題もその問題意識の延長線にある。
 こんな私を人は夢想家と呼ぶ。無邪気な理想主義者と言ってもいい。決して夢で終わらないと私はいまだに信じているからだ。

 世界には約2,130万名の軍人がいる。非正規軍を併せればずっと多くなる。アメリカは全体予算の51.6%を国防費で使う。世界は軍隊維持のために毎年110万兆円を浪費しながら、全ての人が健康で楽しく暮らせる世の中を選択しない。私たちは戦争犠牲者の前で愛国心を打ち固めるのではなく、二度とこんな参事がおきないように血河原を合わせて変化を要求しなければならない。


 人々はなぜ「隣の人」が自分に危害を加えないと思いながら、「外国人」は自分たちを殺したがると思うのか? 自分の命をかけてまで、他人を殺そうとする人は普通はいない。私たちは世界市民誰もが幸せと平和を欲していることを知っている。どうして心の声に耳を閉ざすのか?
 世界の経済大国や軍事大国である韓国と日本が率先して軍隊組織をなくすなら、狭くは東北アジア、広くは世界が平和になる。韓国と日本が明確な拒絶の意志を示したなら、アメリカはイラクに侵攻できただろうか? 戦争を無くすのはそんなに難しいのか?
 「戦争を諦めればよい。一体どの国民が反対するか? しかし全ての国家が一緒にしなかったら、どの国家も賛同はしないだろう。軍事大国が模範を示せば、他の国が反対することは不可能だ」「アメリカが自ら核兵器を一方的に捨てれば、軍備競争はなくなる。従ってアメリカは国防費を廃棄すべきだ。戦争を諦めれば、必要なことは警察だけだ。これで国内の治安を維持すれば十分だ」--マッカーサー将軍の言葉である。


 しかし「戦争に反対する」と叫んでも社会は変わらない。国際的な平和条約も作られたが、戦争は繰り返されている。戦争を無くす最高の効果的な方法は、市民の軍隊拒否だ。韓国では毎年700人が兵役拒否で刑務所へ行き、今までに1万人が軍隊に行かずに前科者になったが、その選択が個人的な意味合いを越えて、社会的な広がりを持つことはできなかった。私はその輪を広げたい。そこで私は、私と共に不利益を甘受しながら入隊拒否をする人を募集している。現在までに26人が集まった。韓国では今年も30万人が入隊するが、そのうち1万人が拒否したら、少なくとも軍縮は可能だ。


 あなたはお母さん、お父さんを殺す演習ができるか? 敵軍もまた誰もが誰かの家族だ。私たちがどうして争い合わなければならないのか? 「平和」は「不可能なこと」ではなく「チャレンジしていないこと」だ、「軍隊のない世の中」が非現実的に見えるのは、「私」一人が主張しているからだ。「私」が「私たち」になる瞬間、その主張は非常に現実的になる。皆が力を合わせれば、「軍隊のない世の中」は今すぐにも可能だ。


 誰かが私たちを暴力で征服したら、私たちはみんなで手を握って戦車の前に立とう。抵抗する人を殺すことはできても、支配することはできない。平和を選択しよう!

ーーーーーーーーーー(ピーポ投稿)




■韓国の徴兵制について知っていますか?国内に住む男性国民全員を対象にした制度で、2年以上軍隊に入隊しなければならないというものです。拒否すれば懲役刑です。日本に住む私たちは、マスメディアなどで北朝鮮の「脅威」はよく見聞きしますが、韓国の徴兵制や徴兵を拒否したひとの話を聞く機会はあまりないのではないでしょうか。
■現在、日本では国民保護計画など戦争協力体制が作られつつあります。また、政府見解に反する作文を発表し「文民統制を乱した」として自衛隊の幕僚長が更迭され、隊内でのリンチ・セクハラ・自殺なども取りざたされています。韓国での徴兵拒否の取り組みを知る中から、今後の私たちにとっての戦争協力拒否、軍隊じたいの問い直しも考えていければと思います。


【プログラム】
第1部:3:30pm〜5:30pm
●『708号室、二等兵の手紙』上映会
2003年、韓国軍のイラク派兵に反対して徴兵拒否を表明したカン・チョルミンさんとともに座り込みをおこなった人々の8日間を記録したドキュメンタリー映画
●韓国徴兵拒否者のカン・イソクさんの紹介ビデオ



第2部:5:30pm〜6:45pm
●カン・イソクさんのお話し
今年10月1日、ソウルでの「国軍の日」軍事パレードに銃の形のクッキーを手に裸で飛び出すという抗議行動をおこなう(即日釈放)。友達20人と一緒に徴兵拒否をして監獄にいく約束をしている。
●PANDA(Peace And No Draft Alliance)メンバーからのアピール
2007年「韓国徴兵制と人権問題」シンポジウムをきっかけに日本で結成されたグループ。今年4月、上記の映画上映と韓国から徴兵拒否経験者らを招いての企画を実施。権仁淑『韓国の軍事文化とジェンダー』の読書会もおこなう。PANDAホームページ: http://panda1panda2.web.fc2.com/
●韓国の徴兵制と徴兵拒否運動についての解説



第3部:6:45pm〜7:45pm
●お話しを受けてのコメント・問題提起
山下英愛さん:立命館大学講師。権仁淑『韓国の軍事文化とジェンダー』(お茶の水書房2006)の翻訳者)
●質疑応答・全体討論
※終了後、かんたんな交流会や缶けり遊びも予定しています。